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朝岡 秀人; Cherepanov, V.*; Voigtlnder, B.*
Surface Science, 588(1-3), p.19 - 25, 2005/08
被引用回数:24 パーセンタイル:67.04(Chemistry, Physical)Si(111)表面上でのSi, Geの成長初期過程に現れる微小クラスターは、その存在範囲を77単位格子内に限定され配置されるため、ナノ物質創製の観点から注目されている。しかしながらそのクラスターに内在する原子数の測定はSTM探針先端の形状に左右されるため過大に評価される傾向があり、これまで体系的な評価がなされなかった。そこでわれわれは内在する原子数をSTMで観察されるサイズによらない評価法を用いた。表面構造,元素の違いによるクラスターサイズの影響を評価するためにSi(111)-77表面のほか、Si(111)面上にGeエピタキシャル成長させたウエッティングレーヤGe(111)-55表面,高さ10bilayer程の3Dアイランド上に現れるGe(111)-77表面を使用した。Si(111)-77表面のSi, Geそれぞれのクラスター内には平均8.3個,7.5個の原子が存在し、元素の違いによる大きな差が存在しない。またGe(111)77単位格子に対しておよそ半分の面積であるGe(111)-55単位格子内の原子数はGe(111)77表面上と比較しほぼ半数になっており、クラスター範囲を限定する表面単位格子に大きく影響されていると考えられる。
朝岡 秀人
KEK Proceedings 2004-5, p.52 - 53, 2004/08
高集積化,多機能化が進む集積回路ではこれまでの材料の物理的限界が指摘されている。そして新たな物質検索を困難にさせているものが、ヘテロ成長における基板と機能性薄膜間での結晶構造,化学結合様式,熱膨張率などの物質固有特性の不一致である。本研究では、鍵をにぎると考えられるヘテロ界面の制御をSi基板表面の不活性化を通して試み、その界面の解析と、そこに存在する新たな結晶成長機構を明らかにすることを目指している。これまでに化学結合が露出するSi接合界面に水素終端処理を行うことによって格子不整合度による成長物質の制約が緩和され、不整合が12.0%と大きいためこれまで良質な薄膜が得られなかったSiとSrとの物質間で、ヘテロエピタキシャル成長に成功している。得られた薄膜の特性は遷移層を経ない基板表面への直接成長が可能であること,一般のSi基板上での成長と比較し、内部応力が小さくなり数原子層目からバルクの格子定数を有するストレスフリーの薄膜が成長したことを確認した。現在蒸着後の水素自身の挙動に注目し、中性子反射率計などを用いた評価を試みており、水素界面がもたらす新たな成長機構の解明を行っている。
Paul, N.*; 朝岡 秀人; Voigtlnder, B.*
Surface Science, 564(1-3), p.187 - 200, 2004/08
被引用回数:7 パーセンタイル:37.69(Chemistry, Physical)サーファクタント(界面活性剤)としてのBiの有無によるGe/Si(111)ヘテロエピタキシー成長機構の違いについて比較検討を行った。Geの格子定数はSiと比較して4%大きいためGe/Siヘテロエピタキシャル成長を行った際にストレスが生じ、成長形態に大きな影響を与える。第3の元素として用いたBiはSi基板上のGe成長時に表面偏析しサーファクタントとして作用する。Biの有無にかかわらずいずれもストレスの存在する2次元成長がはじめに見られるが、Biの存在するものはそのまま2次元成長を続け、Biのないものはその後3次元アイランドを形成してStranski-Krastanov(SK)成長モードに変化しストレスを解消する。サーファクタントによる2次元成長は平衡状態にいたる以前に原子の交換がうち切られるカイネティックな制限により生じると考えられる。
Paul, N.*; 朝岡 秀人; Mysliveek, J.*; Voigtlnder, B.*
Physical Review B, 69(19), p.193402_1 - 193402_4, 2004/05
被引用回数:21 パーセンタイル:67.1(Materials Science, Multidisciplinary)サーファクタント(界面活性剤)としてのBiの有無によるGe/Si(111)ヘテロエピタキシー成長機構の違いについて比較検討を行った。Geの格子定数はSiと比較して4%大きいためGe/Siヘテロエピタキシャル成長を行った際にストレスが生じ、成長形態に大きな影響を与える。第3の元素として用いたBiはSi基板上のGe成長時に表面偏析しサーファクタントとして作用する。Biの有無に関わらずいずれもストレスの存在する2次元成長がはじめに見られるが、Biの存在するものはそのまま2次元成長を続け、Biのないものはその後3次元アイランドを作製してStranski-Krastanov(SK)成長モードに変化しストレスを解消する。サーファクタントによる2次元成長は平衡状態に到る以前に原子の交換がうち切られるカイネティックな制限により生じると考えられる。
北澤 真一; 山本 春也
Transactions of the Materials Research Society of Japan, 28(4), p.1133 - 1136, 2003/12
減圧酸素雰囲気下のTi及びTiOターゲットに高出力パルスレーザー光を照射し、発生した蒸気を堆積させて単結晶TiO薄膜を作製する(パルスレーザー蒸着法)。このときに発生する(Ti蒸気の)プラズマ柱の可視領域の発光を分光解析し、プラズマ柱の構成分子がTiO単結晶膜の結晶構造に与える影響を調べた。その結果、発生するプラズマ内には、TiばかりでなくTiOが含まれていることがわかった。ターゲットがTiの場合には酸素の分圧に比例してTiOが増加したが、ターゲットがTiOの場合には、比例関係が失われた。得られたTiO単結晶膜のX線解析を行って結晶構造を調べた結果、その結晶構造とTiO分子数との間には関係があることがわかった。
朝岡 秀人; 町田 ユスト; 山本 博之; 北條 喜一; 斉木 幸一朗*; 小間 篤*
Thin Solid Films, 433(1-2), p.140 - 143, 2003/06
被引用回数:2 パーセンタイル:15.16(Materials Science, Multidisciplinary)Si基板上への酸化物ヘテロエピタキシャル成長は優れた機能物質創成を行ううえで重要である。SrOはゲート酸化膜や強誘電メモリーのほか、酸化物超伝導体の基板として注目されるSrTiO,BaTiOとSi基板とのバッファ層として知られており、半導体基板上への酸化物成長のために重要な役割を果たす。しかしSi表面には活性なダングリングボンドが存在するため格子ひずみが発生し良質な機能性酸化膜の成長を阻害してしまう問題がある。そこで、Si表面のダングリングボンドに水素終端を行い不活性化した基板上へのエピタキシャル酸化物成長させた薄膜に関して、格子ひずみを検証するため成長過程の格子変化を電子線回折法によりリアルタイムで測定した。その結果厚さ1nmからひずみのない良質薄膜が成長していることを確認した。
朝岡 秀人; 町田 ユスト; 山本 博之; 北條 喜一; 斉木 幸一朗*; 小間 篤*
Solid State Communications, 124(7), p.239 - 242, 2002/11
被引用回数:7 パーセンタイル:38.76(Physics, Condensed Matter)Si半導体表面のダングリングボンドに水素終端を行い不活性化した基板上に、面心立法構造のSr金属をエピタキシャル成長させ、酸化処理を行うことによりNaCl構造のエピタキシャルSrO酸化物薄膜を作製した。SiとSrとの格子不整合は12.0%と大きくこれまで良質な薄膜が得られなかったが、不活性化したSi基板面を用いることによって弱い相互作用で物質間結合がなされ格子不整合度による成長物質の制約が緩和されることから良質な金属薄膜の成長が可能となる。1原子層目のSr格子間隔はSi基板表面からの相互作用で圧縮されるが、膜厚の増加とともにSr固有の格子間隔での成長が進行する。膜成長時にレーザービームを用いた基板曲率測定を行った結果、水素終端Si基板上への薄膜は水素終端を行わなかったSi基板と比較し、内部応力が大幅に緩和され、数原子層目から内部応力の存在しない薄膜が成長したことが確認された。また金属成長と酸化過程において薄膜が圧縮応力を受けていた環境から、一転して引張応力へと変化し物質間の格子の大小関係から薄膜内応力の制御が可能であることを示した。
山本 春也; 楢本 洋
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 190(1), p.657 - 660, 2002/00
被引用回数:2 パーセンタイル:18.93(Instruments & Instrumentation)混合膜の蒸着用に金属単結晶基板を利用するため、各種金属の単結晶薄膜をサファイア上に成長させる実験を行なった。Cu, Al, Scはサファイア単結晶上には直接エピタキシャル成長させることはできないが、Nb単結晶膜をバッファー層として挿入することにより、これらのエピタキシャル膜が得られることを見出した。超高真空下の電子ビーム蒸着法によりNbをバッファー層とし、Cu, Al, Scの成膜を行った。作製した薄膜試料は、ラザフォード後方散乱/チャネリング法とX線回折法により膜の結晶性、基板との結晶方位関係を調べた。その結果、Cu(111), Al(111)がNb(110)上に双晶構造で成長することがわかった。また、Cu(111)の場合、厚さ2nm以上のNb(110)バッファー層で結晶性の高いCu(111)膜が成長することがわかった。
山本 春也; 住田 泰史; Sugiharuto; 宮下 敦巳; 楢本 洋
Thin Solid Films, 401(1-2), p.88 - 93, 2001/12
被引用回数:129 パーセンタイル:96.77(Materials Science, Multidisciplinary)光触媒材料である二酸化チタン(TiO)では、光触媒特性の向上を目的にルチル及びアナターゼ構造の高品質なエピタキシャル膜の作製が必要とされている。本研究では、レーザ蒸着法によりルチル及びアナターゼ構造のTiOのエピタキシャル成長を試み、種々の基板と膜との結晶方位関係、基板温度と膜の結晶性の関係を明らかにすることを目的とした。TiO膜は、低圧酸素雰囲気下でNb-YAGを用いたレーザ蒸着法によりSrTiO,LaAlO,LSAT,YSZ,-AlO,などの単結晶基板上に約200nmの膜厚で作製した。TiO膜は、X線回折とラザフォード後方散乱/チャネリング法により構造評価を行った。その結果、基板温度が約500でアナターゼ構造の高品質なTiO(001)膜がLaAlO(001), LSAT(001), SrTiO(001)基板上に成長でき、基板との格子整合が膜の結晶性に影響することを明らかにした。また、-AlO(0001)及び(100)基板上にルチル構造のTiO(100)及びTiO(001)膜を作製することができた。
鳴海 一雅; 楢本 洋
JAERI-Review 2001-039, TIARA Annual Report 2000, p.190 - 192, 2001/11
KBr(001)表面上におけるC薄膜の成長過程の基盤温度依存を、原子間力顕微鏡を用いて調べた。その結果、基盤温度が45-165Cの範囲において、基板温度に依存した3種類の島が観察された。プレート状の島は基板温度に依存せずに観察され、基板表面と平行にfcc構造の(111)面が成長する。一方、基板温度が高いときには、3次元的な構造を持つ島が観察された。薄膜のX線回折の基板温度依存より、3次元的な構造を持つ島はfcc構造の(110)面の成長によるものと考えられる。
鳴海 一雅; 楢本 洋
Diamond and Related Materials, 10(3-7), p.980 - 983, 2001/03
被引用回数:3 パーセンタイル:22.29(Materials Science, Multidisciplinary)KBr(001)表面上でのC薄膜の成長過程を、原子間力顕微鏡を用いて観察した。成長の初期過程においては、基板温度に依存して3種類の島状構造が観察された。KBr(001)表面に平行にfcc構造の{111}面が成長する板状の島は全ての基板温度において観察され、その形状は基板温度に依存して変化した。ほかの2種類の島は3次元的な構造を持ち、基板温度が高いときに観察された。X線回折の結果では、全ての基板温度でC{111}面が観察される一方、基板温度が高いときにはC{111}面が現れた。この結果より、C{111}面は上記の3次元状の島に起因するものと考えられる。また、KBrの方向に平行なステップのエッジにおいて成長する島は、テラス上で成長する島と異なり、表面に垂直な方向だけでなく、平行な面内でも結晶学的に方向がそろうことがわかった。
朝岡 秀人; 斉木 幸一郎*; 小間 篤*; 山本 博之
Physica B; Condensed Matter, 284-288, p.2101 - 2102, 2000/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Condensed Matter)Si21基板上へのSrO薄膜作製のためにさまざまな試みがなされているが、Si(100)面上へのSrOのエピタキシャル成長は困難であり、得られる薄膜の結晶性、界面上のSiO等の存在が問題とされている。そこで水素終端したSi(100)基板を用いたSrOのエピタキシャル成長の可能性を探るとともに、RHEED,AES,ESCA等によるSi界面、SrO薄膜の評価を行った。
朝岡 秀人; 斉木 幸一郎*; 小間 篤*; 山本 博之
Thin Solid Films, 369(1-2), p.273 - 276, 2000/07
被引用回数:14 パーセンタイル:59.82(Materials Science, Multidisciplinary)半導体基板上への酸化物薄膜のヘテロエピタキシャル成長は、得られる酸化物薄膜の結晶性・界面上の遷移層の存在が問題とされている。そこでわれわれは半導体基板上に直接良質な酸化物薄膜を成長させるため、水素終端処理を用いたヘテロエピタキシャル成長の可能性を探った。半導体基板上にtcc構造の金属Srのエピタキシャル成長後、酸化処理を行うことによってSrの構造を保ったNaCl構造のSrOエピタキシャル薄膜を成長させることに成功した。水素終端処理の有無に関連し、結晶性、界面の評価を行った結果、水素終端処理がシャープな界面形成に有効であることが示された。
米田 安宏*; 岡部 達*; 阪上 潔*; 寺内 暉*
Journal of the Korean Physical Society, 32, p.S1393 - S1396, 1998/02
120C付近で常誘電体-強誘電体相転移を起こすチタン酸バリウムは種々の方法で薄膜化が試みられている。なかでも原子層オーダーで成膜コントロールが可能な反応性蒸着法は、チタン酸バリウムを薄膜化する際に生じる基板効果をエンハンストさせることが期待される。誘電体薄膜における基板効果を明らかにするために異なるミスマッチの基板上に同じ成長条件で薄膜を成長させ、成長中のRHEEDによるその場観察、及び成長後に行ったX線回折により、その違いを調べた。
伊藤 久義; 早川 直宏; 梨山 勇*; 作間 栄一郎*
Journal of Applied Physics, 66(9), p.4529 - 4531, 1989/11
被引用回数:120 パーセンタイル:97.34(Physics, Applied)エピタキシャル成長3C-SiC(立方晶シリコンカーバイド)結晶における電子線照射誘起欠陥を電子スピン共鳴(ESR)法により調べた。この結果、電子線照射3C-SiCにおいて、g値として2.00290.0001なる値をとり、分離幅約1.5Gで等間隔に分離した等方的な5本線スペクトルを示す欠陥(ESRセンター)が生成されることが明らかになった。また、電子線照射3C-SiCの等時及び等温アニールの結果、このESRセンターは3種類のステージ(150C、350C、750C)においてアニールされ、特に750Cにおけるアニール過程は活性化エネルギー2.20.3eVの一次反応で表されることが解った。